日本ラカン協会論集『I.R.S.』第22号への寄稿について

9月末に発行された日本ラカン協会の論集『I.R.S.―ジャック・ラカン研究』第22号に、以下の三点を寄稿しました。

・原和之,大会シンポジウム「「クィア精神分析」の可能性:精神分析とジュディス・バトラー」,『I.R.S.―ジャック・ラカン研究』,第22号,2023年9月, pp. 109-110.

・原和之,書評,Jacques Lacan, Le Séminaire, Livre XIV, La logique du fantasme, Paris, Le Champ Freudien Editeur/Editions du Seuil, 2023, 425 p. 『I.R.S.―ジャック・ラカン研究』,第22号,2023年9月, pp. 145-158.

・ファブリス・ブールレーズ,クィアの人々が分析的行為に触れるとき―「タクト(tact)」を再考する, 『I.R.S.―ジャック・ラカン研究』,第22号,2023年9月, pp. 111-126.

一番目と三番目のテクストは、昨年12月のラカン協会におけるシンポジウムの紹介とそこで行われたファブリス・ブールレーズ氏の講演の翻訳です。また二番目のテクストは、今年初めにフランスで出版されたラカンのセミネール第14巻『幻想の論理』の書評ですが、中でラカンによるデカルトの「コギト」の取り扱いを、J・ヒンティッカの「行為遂行(performance)」としての「コギト」という構想とのかかわりで論じています。ご高覧いただけましたら幸いです(『I.R.S.』については会員外への頒布も行われます。詳細は日本ラカン協会サイトをご覧ください)。