論文「「想定」としての「構築」」の公刊

以下の論文を発表しました。

原和之,「想定」としての「構築」――「「分析」とは何の謂いか」への補遺,東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻紀要『Odysseus』,第26号(2021年),2022年3月,pp. 115-141.

2013年の拙論「「分析」とは何の謂いか――「分析」概念の歴史におけるフロイト」では、西洋思想史における「分析」概念の構成的な契機として、分割、遡行、想定の三つを区別し、これとの関わりでフロイトの「分析」概念に複数の局面を区別するという構想を提示しました。本論文では、そこで議論がやや手薄であった「想定」を核とした「分析」概念について、そのフロイトにおける具体的な実現を、彼の晩年の論文「分析における構築」に表れる「構築」の概念に求める議論を展開しています。

併せて「研究業績一覧」のページを更新しました。論文のPDF等へのリンクがありますので、ご関心の方はどうぞご参照ください。

論文「「肖像」のエゴ-イズムージョイスとラカン」を発表

論文「「肖像」のエゴ‐イズム―ジョイスとラカン」を白百合女子大学言語・文学研究センター編、井上隆史責任編集『アウリオン叢書20 身体と身体:パフォーマンス・身体・精神分析』(2021年3月)で発表させていただきました。同大学におけるオムニバス講義でラカンのセミネール『サントーム』を紹介した際に井上先生からいただいた質問「「補正エゴ(ego correcteur)」の図(下図)をどのように理解すればよいのか」に対する、私なりの応答の試みです。ご質問から出発して調べる中で私としては様々な発見があり、この議論をもう少し先まで延長できないかと考え始めています。機会をいただいた井上先生に改めて御礼申し上げます。