コレット・ソレール氏講演会「狂気と女性性」(3/9)@駒場のご案内

  『ラカンが女性について言っていたこと(Ce que Lacan disait des femmes)』(2004)、 『ラカン的情動(Les Affects lacaniens)』(2011)、『ジョイスの読者ラカン(Lacan, lecteur de Joyce)』(2015)等多くの著作で知られるフランスの女性分析家コレット・ソレール(Colette Soler)氏による講演会「狂気と女性性」が下記のとおり行われます。

 

Colette Soler 氏講演会 「狂気と女性性(Les fous et les “pas si” folles )」

日時:2019年3月9日(土) 17:00-19:00

場所:東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム1

講演者:Colette Soler (EPFCL,精神分析家)

指定討論者:立木康介(京都大学人文科学研究所)

司会:原和之(東京大学大学院総合文化研究科)

使用言語:フランス語(講演原稿の日本語訳を配布)

 

【講演概要】 

  Les fous et les “pas si” folles―逐語的には「狂人たちと「さほどでもない」狂女たち」とでも訳せる原題を冠した本講演において、精神分析家コレット・ソレールは、精神病者の享楽と女性の享楽の関係について論じる。両者はいずれも、ラカンが提示した性別化の論理式における右側、すなわち「ファルス的非全〔すべてではない〕pastout phallique」の側に位置づけられるが、ソレールによれば、決して同じものではない。これに対して一部の論者たちは、資本主義のディスクールの体制下で進行する主のディスクールの寸断化に、例外としての父の不在やファルス的全の論理の無効化を認めるだけでなく、そこから精神病あるいは女性の享楽の一般化が帰結すると主張しているが、この主張は狂気と女性性の同一視を含意しかねない。ソレールは、『レトゥルディ』(1972)における父の機能の再定義を取り上げ、論理と享楽の区別を強調しながら、こうした混乱に一石を投じる。

 

 来聴歓迎。事前登録等は不要です。

 なお本講演会は、京都大学における人文・社会科学の未来形発信事業による「京都大学国際メンタルヘルセミナー2019」の一環として開催されるものです。

主催:京都大学人間・環境学研究科 精神病理学・精神分析学研究室

共催:共生のための国際哲学研究センター(UTCP)

 

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本講演会は、下記の補助金の助成を受けたものです。
補助金名:平成30年度国立大学改革強化推進補助金(国立大学法人国際競争力強化事業)

事業名:国立大学法人国際競争力強化事業(京都大学)
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