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論文「言語(ロゴス)と場所(トポス):シニフィアン連鎖・バベルの図書館・オイラー図」を公刊しました。媒体は『東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻紀要 Odysseus』第23号[2018年]、pp. 105-143 です。こちらからご覧ください。

  『ラカンが女性について言っていたこと(Ce que Lacan disait des femmes)』(2004)、 『ラカン的情動(Les Affects lacaniens)』(2011)、『ジョイスの読者ラカン(Lacan, lecteur de Joyce)』(2015)等多くの著作で知られるフランスの女性分析家コレット・ソレール(Colette Soler)氏による講演会「狂気と女性性」が下記のとおり行われます。

 

Colette Soler 氏講演会 「狂気と女性性(Les fous et les “pas si” folles )」

日時:2019年3月9日(土) 17:00-19:00

場所:東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム1

講演者:Colette Soler (EPFCL,精神分析家)

指定討論者:立木康介(京都大学人文科学研究所)

司会:原和之(東京大学大学院総合文化研究科)

使用言語:フランス語(講演原稿の日本語訳を配布)

 

【講演概要】 

  Les fous et les “pas si” folles―逐語的には「狂人たちと「さほどでもない」狂女たち」とでも訳せる原題を冠した本講演において、精神分析家コレット・ソレールは、精神病者の享楽と女性の享楽の関係について論じる。両者はいずれも、ラカンが提示した性別化の論理式における右側、すなわち「ファルス的非全〔すべてではない〕pastout phallique」の側に位置づけられるが、ソレールによれば、決して同じものではない。これに対して一部の論者たちは、資本主義のディスクールの体制下で進行する主のディスクールの寸断化に、例外としての父の不在やファルス的全の論理の無効化を認めるだけでなく、そこから精神病あるいは女性の享楽の一般化が帰結すると主張しているが、この主張は狂気と女性性の同一視を含意しかねない。ソレールは、『レトゥルディ』(1972)における父の機能の再定義を取り上げ、論理と享楽の区別を強調しながら、こうした混乱に一石を投じる。

 

 来聴歓迎。事前登録等は不要です。

 なお本講演会は、京都大学における人文・社会科学の未来形発信事業による「京都大学国際メンタルヘルセミナー2019」の一環として開催されるものです。

主催:京都大学人間・環境学研究科 精神病理学・精神分析学研究室

共催:共生のための国際哲学研究センター(UTCP)

 

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本講演会は、下記の補助金の助成を受けたものです。
補助金名:平成30年度国立大学改革強化推進補助金(国立大学法人国際競争力強化事業)

事業名:国立大学法人国際競争力強化事業(京都大学)
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[pdf-embedder url=”http://sinkdeep.main.jp/wp/wp-content/uploads/7.SOLER_.pdf” title=”7.SOLER”]

日本ラカン協会の論集『I.R.S.――ジャック・ラカン研究』第17号に論文「性の多様性に向き合うラカン――「もう一つのエディプス」から出発して」を書きました。第17号の表紙と目次はこちらをご覧ください。

週刊読書人ウェブに『ラカン『精神分析の四基本概念』解説』(せりか書房・荒谷大輔ほか著)についての書評を書きました。こちらからご覧ください。

11月24日発売予定の『メルロ=ポンティ哲学者事典』別巻(白水社)で、「ジャック・ラカン」「カール・グスタフ・ユング」の項目執筆を担当しました。

http://www.hakusuisha.co.jp/book/b324513.html

来る12月17日(日)午後に予定されております日本ラカン協会の第17回大会シンポジウム「エディプス以後」において、提題「性の多様性に向き合うラカン:「もう一つのエディプス」から出発して」を行います。詳細はこちら

10月1日(日)に市ヶ谷にて、小寺記念精神分析研究財団主催の標記のセミナーが開催されます。フロイトの「素人分析の問題」を取り上げたセミナーで、哲学者の國分功一郎氏、医師の臨床家藤山直樹、非医師の臨床家平井正三氏が発表、分析家の十川幸司氏と私が指定討論をつとめます。皆様ふるってのご参加をお待ちしています。詳細は下記のリンク先をご覧ください。

http://kodera.or.jp/pdf/interdisciplinary_wksp2017.pdf

日本ラカン協会研究会(パイロット版)第2回
『ラカン 真理のパトス:1960年代フランス思想と精神分析』合評会

日時
6月23日(金) 18時30分~20時30分
場所
東京大学駒場キャンパス 18号館4階コラボレーションルーム3
コメンテータ
合田正人(明治大学文学部長)
十川幸司(精神分析家・精神科医 十川精神分析オフィス)
福田大輔(青山学院大学総合文化政策学部)
応答
上尾真道(立命館大学衣笠総合研究機構)
司会
原和之(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻)

 著者の上尾真道先生をお招きして、この3月に公刊されました『ラカン 真理のパトス:1960年代フランス思想と精神分析』(人文書院、2017年)の合評会を開催します。皆様ふるってのご参加をお待ちしております。

ポスターはこちら↓(6/16)

 学部2年生向けの教養学部教養学科地域文化研究分科フランス研究コースの進学ガイダンスが始まりました(1年生の参加も歓迎です)。第1回は本日でしたが、第2回、第3回がそれぞれ来週、15日(月)と16日(火)に開催されますので、興味のある方はぜひご参加下さい。詳細はこちら

5月9日(火)に開催される標記のワークショップに提題者として参加します。詳細はこちらをご覧ください。